
スポンサードリンク
COTレポート4人と8人の違い&純ポジションと総ポジションの見方
COTレポートを読むと、必ず出てくる「4人と8人の最大トレーダー」や「純ポジションと総ポジション」。
今回は、これらの違いとその活用方法をわかりやすく解説します。
スポンサードリンク
■ 4人と8人の最大トレーダーとは?
4人の最大トレーダー
市場を支配する、トップ4人の大口トレーダーが保有するオープンインタレストの割合。
→ 数字が高いと、一部の大口が相場を大きく動かしている証拠。8人の最大トレーダー
上位8人の大口トレーダーが保有する割合。
→ 4人よりも少し広い視点で、大口全体の動向を把握できます。
項目 | 特徴 | 活用ポイント |
---|---|---|
4人 | 極端な寡占状態を示す | 市場が過熱・偏り過ぎている兆候を察知 |
8人 | 大口全体の流れを網羅 | 相場の強弱バランスや大きな転換を予測 |
CFTCが「4人」と「8人」を選定した理由
CFTCがCOTレポートにおいてこれらの数値を使用する理由は、市場に最も影響力を持つ大口トレーダー層を具体的かつ実用的に測定するためです。
- 上位4人は「超大口」グループとして、市場への影響力が最も大きい
- 上位8人は「大口全体の動向」を把握するためのより広いグループ
この2つの指標を比較することで、市場の集中度が極めて限られた大口トレーダーに偏っているのか、あるいは大口トレーダー全体に分散しているのかを読み取ることができます。
スポンサードリンク
「4人」「8人」選定の背景
CFTC公式には具体的な説明はありませんが、以下の要因が考えられます:
- 歴史的経緯: 1962年: 現在の形に近いCOTレポートが初めて公開の伝統ある報告書であり、当初からこの枠組みが運用されてきました。
- 寡占性指標としての最適性: 4人で市場の半分以上を保有していれば、その市場は極端な寡占状態と判断できるため、実務的に有効な指標となります。
- 国際基準との整合性: 経済学において「CR4(上位4社シェア)」「CR8(上位8社シェア)」という寡占度合いを測る指標が一般的に使用されています。
結論
公式の詳細な説明文書は公開されていませんが、「4人」と「8人」という基準は長年の慣習と実務上の統計分析手法として最も信頼性が高く、標準化された指標として定着しています。この指標を理解し活用することで、市場の動向をより深く把握することが可能となります。
■ 純ポジションと総ポジションの違い
総ポジション(Gross Position)
ロングとショートを合計した総量。市場の「取引ボリューム感」を表します。
例:ロング100枚 + ショート80枚 = 総ポジション180枚純ポジション(Net Position)
ロングとショートの差分。強気か弱気か、市場の方向性を表します。
例:ロング100枚 - ショート80枚 = 純ポジション+20枚(ネットロング)
ポジション | 計算方法 | 役割 | 活用方法 |
---|---|---|---|
総ポジション | ロング + ショート | 市場の流動性を示す | 活発な市場か静かな市場かを見る指標 |
純ポジション | ロング - ショート | 買いと売りの偏りを示す | 強気・弱気のバランスや過熱感をチェック |
■ 実際の読み方とポイント
4人の最大トレーダーの純ポジションが極端にロングに偏っている
→ 大口の買いが集中しており、価格反転や巻き戻しに注意。総ポジションが大きく膨らんでいる
→ 市場が活発で、ボラティリティが高まっている可能性。8人のトレーダーの動向と純ポジションを合わせて見る
→ 全体の大口資金の流れと市場の転換点を事前察知。オーリー価格・OI・出来高などの他の指標と組み合わせて考えていきたいですね!
■ まとめ
分類 | 見るべきポイント | 活用シーン |
---|---|---|
4人の最大トレーダー | 一部の大口に集中していないか? | 反転リスクをチェック |
8人の最大トレーダー | 大口全体の流れはどこにあるか? | トレンドフォロー判断 |
総ポジション(Gross) | 市場全体の取引量の増減 | ボラティリティ分析 |
純ポジション(Net) | ロング・ショートどちらに偏っているか? | 強気・弱気判断と巻き戻し警戒 |
スポンサードリンク